最近のロッドのほとんどが高弾性カーボンを使用してますね。各メーカとも「高弾性=高性能」といった感じで声高に謳っていますが、本当にそうでしょうか。
私は違うと思います。そんな単純ではないでしょう。 昔からクランキングには低弾性のグラス素材を使い、それ以外は高弾性のカーボンを使うといわれていますが、今回はその辺の使い分けではなく、素材自体がロッド性能に及ぼす影響について考えてみたいと思います。 「実際問題、弾性の違いってどこからくるの?」って考えてみますと、同じカーボンであれば繊維の密度が違います。単純に高弾性は繊維の密度が高く、つなぎであるレジンの量が少ないのです。低弾性はその逆です。 高弾性のメリットとしては、同じ固さのロッドを作る場合、より薄く作れることが挙げられます。薄く作ると軽くなります。最近のロッドが異様に軽いのはそのためです(もちろんガイドの重量も関係しますが)。そしてこの軽さからくる感度upが最も大きなメリットではないでしょうか。 ではデメリットは何かあるのでしょうか?。結構ありますよ。高弾性ということは反発力が強いということです。このためランディング中のバスの動きに機敏に反応しすぎて、弾きやすく(バレやすく)なります。またキャスティング時にピンスポットに入れるための動作、タイミングが非常にシビアになります。「最近、キャストが下手になったなあ」って思ったことないですか?。 またレジンの量が少ないのでヘタリやすく、折れやすいです。したがって耐久性が低いということになります。最近の竿が折れやすいといわれる所以でしょう。高弾性素材を使うアユ竿の耐用年数は3年とも聞いたことがあります。 では次に低弾性についてですが高弾性の逆のことが言えます。メリットとしては重さからくるトルクup、反発力が低いということからくるバレ難さ、キャスティング時の精度向上、レジン量が多いことからくるヘタリ難さ、折れ難さです。 デメリットは重さからくる感度の低下でしょう。ライトリグやボトムの釣りにおいてはかなり致命的で大きなデメリットですね。高弾性派の人が一番慣れない部分がこれですね。 ということでそれぞれ良いところ悪いところがあります。 最近の主要ロッドで低弾性なのはロードランナーくらいでしょうか。それ以外はほとんど高弾性です。ロッドというのは相性もあるので一概にこれが良いとはいえない部分があります。いくら良いロッドでも自分に合わないものは合わないので注意が必要です。そのロッドの看板プロの釣りのスタイルと自分の釣りのスタイルを比較することも自分に合ったロッドを探す参考になると思います。特にロードランナーについては田辺プロが常吉などのライトリグをやらないので、ライトリグには非常に向いていないと思います。そのために深江プロはNewシリーズであるテーパーデザインからフカシンシェイクなるロッドを出したのでしょう。
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みなさんロッドのグリップ素材、コルクとEVAの違いについて考えたことはありますか?。リールシートについてはダイワ、シマノ以外の各社は富士工業のものを使用していると思いますが、そのリールシートにつけるグリップについてはロッドメーカ毎にオリジナルだと思います。全モデルに同じ素材を使用しているメーカもあれば、スピニングはコルク、ベイトはEVAと分けているメーカもあります。
ではコルクとEVAの違いは何でしょうか?。 私が思うところコルクとEVAの違いは以下のようになります。 ●汚れにくさ 汚れにくさはEVAの特長です。ほんとにいつまでもきれいです。それに比べてコルクは徐々に黒ずんでいきます。 ●感度 感度はコルクが上です。実際にはリールシートを持つのでグリップの素材は関係ないのでは?とも考えられますが、EVAは振動を吸収することは間違いなので差は出てくるでしょう。同じモデルで比較はできないのですが、私は体感できる(している)と思っています。 ●耐久性 耐久性はコルクの方が上でしょう。コルクは使い込むと黒ずんで汚くはなったり、隙間に埋められたおがくずが取れたりしますが、性能的には変化ありません。それに対しEVAは使い込むとだんだんへたってきます(柔らかくなる)。また、熱に弱く、熱い車内に放置すると縮むらしいです。私はそういう経験はありませんが、ネット上でたまに目にします。 ●デザイン これは人により違うとは思いますが、汚れにくさとあいまって一般的にはEVAの方が良いのではないでしょうか?。 ●重さ&金額 それほど違いはないでしょう。良く分かりません。 各メーカの使い方を見るとやはり性能重視というか感度を重視する場面ではコルクが使われるようです。これは性能重視を売りにしているバトラーで採用されている点、コンバット系、デストロイヤ共にシビアな釣りを要求されるスピニングはコルクを採用している点から見ても明らかです。 デストロイヤについてはグラスのモデルはベイトであってもコルクを使っています。感度が悪いグラスの欠点をグリップで多少なりとも補おうとしている表れではないでしょうか?。 ただ性能的にはコルクが上だとしてもコンバット系、デストロイヤ共にベイトにはEVAを使うところから、いつまでもきれいでいるという見た目上の良さも重要視しているということでしょう。 私はコルクオンリーが良いですね。リールシート回りのデザインを統一したいと思っていますので、それなら「性能のコルクで統一」ですね。EVAのスピニングはちょっと遠慮したいですから。 実は私、デストロイヤのように機種毎にリールシート、グリップが変わるのは統一感がないので嫌いなんです。 みなさんはどう考えますか?。
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みなさんロッドのガイドの素材、SICとゴールドサーメットの違いってご存知ですか?。どちらも富士工業の製品です。
ゴールドサーメットは今でこそ重いだのPEラインを使うと溝が入りやすいだのといったデメリットのみが取り沙汰されていますが、昔(デストロイヤが発売される前)は高級機にはゴールドサーメット、普及機にはSICが使われていました。 しかしメガバスがSIC+チタンフットの軽さを取り上げ、デストロイヤに搭載したことでポリシーを持たないメーカはこぞってSICになりました。さすがにトップのみゴールドサーメットという特殊なセッティングをあからさまに真似るメーカはありませんが、コスト的にも安く上がるので喜んでSICを使っているのではないでしょうか。 ゴールドサーメットとSICは何が違うのでしょうか?。 私が知っている範囲で性能を比較すると以下のようになります。 ●放熱性能 ラインとの摩擦熱を放熱する性能はゴールドサーメットの方が上です。確かSICの4倍だったと思います。ガイドとの摩擦熱でラインブレイクするようなことはよほど細いラインを使わない限り、ないことでしょうがラインの寿命に関係するかもしれません。まあSICクラスで十分といえばそれまででしょうけど。 ●硬さ 素材自体の硬さはSICの方が硬いです。ただ硬ければ良いと言うわけではありません。硬いと割れやすいということ、柔らかいとPEや傷入りフロロとの摩擦で溝が入ってしまうことがあり、一長一短です。 私は割れたことも溝が入ったこともありませんが...。 ●軽さ 冒頭で書いた通り、軽さはSICの方が上です。どのくらい違うかは...メガバスのカタログを参照してください。確か実測データが載っていたと思います。これについては体感できる違いがあります。 ●ラインのスベリ ラインのスベリはゴールドサーメットの方が上です。数値的にどのくらい違うかは知りませんが、その違いは体感できます。ただナイロンラインとフロロラインの違い(ナイロンの方がスベリが良いのでキャスト時にスムーズ)ほどはありません。 ●値段 ゴールドサーメットの方が高いです。具体的な金額は富士工業のHPに掲載されていますが、2倍くらいの金額です。このことから同価格帯のロッドでガイドが違った場合、ブランクやその他のパーツにシワ寄せがいくことは間違いないでしょう(利益率などメーカの体質も関係あるとは思いますが)。 上記のような性能を考慮した最適なガイドセッティングとはどのようなものなのでしょうか?。これは個人の好みによって変わってくると思います。 単純にSICかゴールドサーメットかといったことであれば、飛ばし屋さんなどのキャスト重視派はゴールドサーメットの方が良いでしょうし、ロッドの軽さ優先の操作性重視派はSICの方が良いでしょう。 ただもう少し深く適材適所を考えてみるとどうでしょう。 デストロイヤはトップのみゴールドサーメットを使っていますが、トップはスナップやルアーと接触することが多く、割れないようにするというのがそのタテマエだったと記憶しています。それは正しいのでしょうか?。 私的には重さが気になるティップ部こそ軽いSICを使い、ラインが暴れるバット部はラインのスベリを考えてゴールドサーメットを使うべきではないかと考えます。具体的にはLSG(ティップ部に使われる足の低いガイド)をSICにLNSG(バット部の2本足ガイド)、UNSG(ロッドによってLSGとLNSGの間に使われることがある1本足のガイド)、YSG(スピニングのバット部用ガイド)をゴールドサーメットにしたら良いと思います。 このセッティングがデザイン的に許されるかはわかりませんが、性能だけを考えればこのように思う人も多いのではないでしょうか?。 ですから私にはメガバスが性能最優先で採用したガイドセッティングではなく、実際にはコストを抑えるためにSICをメインに使っているよう思えるのですが、如何でしょうか?。ただそれも正解の一つでしょうけどね。 話が少し逸れましたがみなさんもロッドを購入するとき、ガイドについても思いを巡らすと、またロッド選択が楽しく(辛く?)なりますので是非!。
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