メガバスなどの市販のルアーに自分オリジナルなカラーを塗装をしている方、また、したいと思っている方、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか?。
私もその一人(したいと思っているだけ)なんですが、塗装をするには初めから塗られている塗装を落とさなければなりません。 以前、私は塗装の弱いラッキーのサスペンドプラグにウレタンでコーティングしたことがあったのですが、シンキングになったのはいうまでもなく、さらにひどいことにまともに泳がなくなってしまいました。最近のルアーはかなり微妙なバランスのもとに成り立っているので、塗装をする前に塗装を落とすことはかなり重要です。 しかし、ほとんどのプラグはウレタンでコーティングされていてこのウレタンは一度固まると通常のシンナーなどの溶剤では落とすことができなくなります。 ヤスリをかけても良いのですが、最近のルアーは立体彫刻ボディ(メガバス流にいうと)ですからねえ。ボディを削らず、塗装のみを削ることは至難の技です。 このため今まではあきらめていたのですが、あるショップで有力な情報を入手しました。そのショップの店員さんの話によると「アセトン」という溶剤できれいに落とすことができるというのです。ただこのアセトンは危険物扱いのため一般では入手不可能なものらしく、その店員さんはその手の業界に勤務しているお客さんから少し分けてもらったそうです。 入手不可能であればその情報は全く意味がないのですが、もう一つ、そのアセトンが含まれている市販の製品があるという有力な情報を教えてもらいました。その製品とは「アロンアルファ剥がし剤」です。パッケージに記載されている成分を見ると確かにアセトンと書いてあります。ただ店員さんも試したことはないので、これで落ちるか分からないとのことでしたが、値段が200円程度と安かったため買って試してみました。 そんなに簡単には落ちないだろうと高をくくっていた私はいきなり実験台にX-70という大本命を使い、比較的粘度の高いアロン剥がしをベトベトに塗りたくり、サランラップで包み放置しておきました。 1時間くらいして見てみると塗装が浮いてきていました。「これはスゴイ」と思いましたが、まだ落ちていない(ように見えた)部分が全体の2/3くらいあったので、単純計算で「後2時間くらいか」と思い、それから2時間放置しました。 2時間経って見てみるとアロン剥がしが白濁していました。塗装はすっかり剥がれていたので、ラップの上からルアーをいじっているといきなりテール部がポキッと折れてしまいました...。どうやら白濁していたのはプラスチックが溶けてそうなっていたようです。まだ1度も使っていないX-70が...減価償却しないうちに...。 やって見て思ったのですが以下の手順でできそうな気がします。 「少量の液を塗ってラップで包む」→「30分後、ラップから取り出して確認」→「新しい液で剥がれた塗装を完全に落としてきれいにする」→最初へ戻る これをきれいになるまで繰り返せば間違いはないでしょう。たぶん。 ということで「アロン剥がし剤」で塗装が落ちることは間違いありませんので、興味がある方は試してみてください(もちろん個人の責任で)。 <補足:2000年3月9日> 上記コラムを掲載したところ釣り師でない友人から助言をもらいました。その友人は仕事でアセトンを使ったことがあるとのことで「普通は拭く程度で塗装が落ちるので、漬け置きは危険ではないか」、「アセトンは樹脂を溶かすから普通は樹脂を塗装したものには使わない」とのことでした。 ということで上記手順でもまだ危険のようですね。やってみる場合はいらないルアーで試してからにしましょうね。
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